レクサス LS500h 右側クオーターパネル修理例

ホイールハウス上部、リアドアとの隣接部のへこみ損傷の修理を行っていきます。

ハウスのプレス部分がへこみ、へこんだ上側が盛り上がってしまいました。

粉や溶剤臭は可能な限り車内に侵入させない様にビニールをはってふさぐ養生作業を行います、内張もマスキングを行い粉の付着を抑えました。

スタッド引きは引き出すだけではなく、くっいた状態でおさえて鉄板の高い所にハンマリングを行い高い所を低くする作業も行います。

電気を弱めに設定しているのでパネル裏はほとんどこげないのですが、ごく微量に煙が発生して異臭の原因になる為、ストライカー取り付け部の穴よりホースを差し込み集塵機で臭いを吸い出しながら作業を行いました。

塗装被膜が厚いので塗膜の段差を念入りに研ぎ、きれいなフェザーエッジを作らないと修理部の形状判断が出来ません。

鈑金ハンマーを使用して、鉄板表面の精度を高めています。

鉄板面の形状が整いました、エアーブローと脱脂を行いパテ作業に移ります、パテが余計な所に付かないようにテープをはりました。

最初は強くこするようにパテをヘラでしごき鉄板と十分に密着をさせてから必要な厚みを盛っていきます。

最初に付けたファイバーパテの研磨整形が終わりました。

パテ硬化剤の色を赤く変えた120番パテで仕上げて、つやだしスプレーを使用し目視でも整形を点検しています。

パテ整形を行った周辺部に足付けを行い、サフェーサー塗装の為のマスキングを行っています、その間にヒーターを使用してパテの硬化をさらに促進させました。

主剤と硬化剤で反応硬化する二液型サフェーサーは硬化反応すると溶剤に対してとけたりせず、私の感覚では今まで吸い込みもありません。

溶剤に強い二液型サフェーサーも加熱硬化を確実に進めて置かないと後に吸い込み系のトラブルの原因になります、

充分に硬化反応を進めてから黒いガイドコートを塗り、サフェーサーの整形、研磨を行います。

逆アール面もあり、平らな当て板だけではなくかまぼこ形状のファイルなども使用して整形を進めています。

整形が整ったところでつやだしスプレーを使用して念入りに形状の点検を行いました、整形が怪しければまだパテ整形作業に戻れます。

テールランプとバンパーは脱着を行わないで塗装するので、足付け完了後に高圧洗浄機で清掃を行い、塗装時の異物の噴出を減少させます。

塗膜に浸み込んだ水分を十分に乾燥させてから塗装ブースに移動してマスキングを行いました。

めっき調シルバーのカラーベースを塗装してから、時間をおきベースを乾燥させてからトップコートクリアの塗装にかかります。

ベースのおよぎと戻りムラが発生しないように膜厚を欲張らず数回に分けてクリアーの塗装を行いました。

クオーターピラー上部でクリアーのぼかしを行い塗装が完了しました。

既定の温度内で数回に分けて塗膜の硬化反応を進めています、硬化が不十分な場合あとでクリアーの体積が減少することによりツヤ感が落ちる原因になります。

ポリッシングを行い塗膜表面を整えています、シルバー系でもオーロラが出る場合があるのでダブルアクションポリッシャーを使用してみがきの仕上げを行いました。

コンパウンド残りと塗装ミストの付着が無いか点検を行い完成しました。

 

この度はI様 誠にありがとうございました

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